SSブログ

「ワイルド・ソウル」著・垣根涼介 [本]

 
イタリアの更新残していますが、久々に本のご紹介~!
 

垣根 涼介 / 幻冬舎(2006/04)
Amazonランキング:4502位
Amazonおすすめ度:
涙、怒り、爽快
面白いんだけどさ、結局はただの自己満足?
綿密な取材と見事な展開力
 
 
 

 

垣根 涼介 / 幻冬舎(2006/04)
Amazonランキング:4504位
Amazonおすすめ度:
この作家の人間観察眼が凄い
面白いんだけどさ、結局はただの自己満足?
熱気

                         
                           あらすじ
 1961年。衛藤一家をはじめとする何百もの日本人が、遠く海を渡った。
目指す場所はアマゾン。日本国政府のお墨付きの楽園を夢見て。
しかし、彼らはその大地に降り立ち愕然とし、思い知ることになる。
我々は日本捨てられたのだ、と・・・・。
この国を挙げた「棄民政策」から40年。
3人の男たちが東京に集結した。
彼ら自身だけでなく、多くの果てて逝った同胞たちの日本への恨みを晴らすために。
そして歴史の闇に葬られし過去の扉を閉じあけるために・・・・。
 
 
第6回大藪春彦賞、第25回吉川英治文学新人賞、第57回日本推理作家協会賞と3つの文学賞を同時受賞。
史上初の三賞受賞を果たした社会派長編エンターテイメント。
 
                       感想
おもしろい。
上下2冊に渡る長編ですが3日で読みきりました。
実際にあった日本政府の政策を題材にした小説。
ところどころ登場人物たちの会話に出てくる実際の事件や、地名・人名がよりこの小説をリアル且つスリリングなものにしています。
棄民政策の根本に根深く横たわる問題点を探るっていう点でも、エンターテイメント小説としても傑作中の傑作かと。
今なお続くこの問題に鋭くメスを入れるだけでなく、色んなことが学べるのでは。。
複雑な過去に縛られる3人の男たちの話に釘付けになりました。

 

 「自分の今やっている作業なり選択が、その最終的なカタチとしてどのような結果を生み出すのかを、いつも考え、意識しておかなければならないということです。その想像力において、責任を持って行動するということです。」

 

「世の中には2種類の人間しかいない。分っていない人間と、分っている人間。一目に見えている世界の表層だけをなぞる人間と、その表層の集合体から本質を見極めようとする人間だ。

・・・(中略)・・・

表層だけをなぞる人間でも、世間並みの成功は収めることが出来る。だが、それはあくまでも意識にはその表層レベルにいる。いわば処世術に過ぎない。が、表層の集合体から物事の理を導こうとする者は、違う世界でも生き残っていく。」

(以上、本書より抜粋引用)
 
 
今年一番の小説。
国家とは。生きるとは。そして罪とは・・・・。
そして最後に男たちの手に残ったものとは。
読了後には中南米とスペイン語への興味が高まること間違いなし!!
長く紹介文は書きません。とにかくおすすめの一冊です!
 

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。